その強みはいつまで強みですか?

自社の強みを生かした戦略は、そうでない戦略よりも成功の確度は高いでしょう。
しかし、経営は未来に向かって行うものです。
果たして現在の強みは今後も強みでいられるのでしょうか?

特に、競合が所有していない新型の設備があるから有利だというのは、最も強みを失う危険性があります。
競合も資金さえあれば同様の設備を所有することができるためです。

また、機械の性能や機能は、技術の進歩により陳腐化しやすいものです。
今は最新型でも、次のモデルがリリースされたら最新ではなくなります。
当たり前ですが、以降最新型に戻ることはありませんので、失われた優位性と取り戻すことはできません。

では、独自の技術という強みはどうでしょうか?
これは設備よりも優位性を失いづらいと言えますが、ずっと安泰という訳ではありません。

しかし、市場のニーズやトレンドが変わって、そもそも価値のないものになる可能性があります。
また、技術の進歩によって一般化してしまう、機械で行うようになって、スキルを持った人間がいらなくなるといった可能性もあります。

例えば、5年の経営計画を立てたとします。
今は独自性がある技術だったとしても、5年後はニーズが変わってしまっていることが予想されるのであれば、その技術に依存した経営戦略は危険です。

環境分析に使用するフレームワークや経営戦略策定に使用するフレームワークは、基本的に環境変化というものを想定していません。
そのため、経営戦略を策定するにあたっては今後の外部環境の変化を考慮し、市場のニーズの動向、競合の動向を検討した上で、現在の強みが今後も強みでいられるのかということを考える必要があります。

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